ペダルをこぎ出すとセンサーが走りの状況をキャッチし、その情報に基づきモーターが必要な電力を補助するため、軽い力で楽にこぐことができる電動アシスト自転車。94年にヤマハ発動機が発売して以来、同業、異業種の参入が相次ぎ、欠点といわれた車体の重さも改善が進んできている。そこで日本消費者協会では、今回タイヤサイズが26インチ、車体が軽量で、乗り降りしやすいU型フレーム採用の電動アシスト自転車4銘柄をテストした。車体重量が1番軽く、真中低重心設計でバランスのよいナショナルが、乗車テストでも好評で、今回テストした中でのベスト商品となった。
テスト銘柄の特徴
バッテリーを小型軽量化する、計量アルミフレームを採用する(ミヤタ)など各社とも軽さを強調していた。協会では平成10年にも電動アシスト自転車のテストを行っているが、前回、タイヤサイズ20インチでバッテリーを含む質量が25・5〜31・6kgだったのに対し、今回の銘柄は26インチタイヤで、22・5〜24・5kg。確かに軽くなっている。4銘柄の中でナショナルのみニッケル水素電池、他はニカド電池だった。充電時間は1時間30分〜1時間40分と大差はなかった。
1回の充電で走行できる距離については、一般路については昨年4月から業界でテスト条件(走行パターン)が統一されているので、比較検討の参考になる。一般路ではナショナルのみ25km、他3銘柄は20kmだった。どれも変則装置付きで、ナショナルとサンヨーが3段変則、ヤマハとミヤタが2段変則だった。
基本性能
部品の取り付けや調整が十分されているか、取扱い操作でけがをするおそれがあるトガリやバリがないかなどを調べたところ、ミヤタ、サンヨーに軽微な欠点が見つかった。これまでのテストでも毎回何らかの軽微な欠点が見つかっており、十分な点検・整備が望まれる。
振動に耐えられるか、雨の日にブレーキが濡れても安全に停止するか、テストしたところ、いずれも問題はなかった。取扱い説明書はナショナル、サンヨーがわかりやすかった。
乗車テスト
5人の女性が乗車して操作のしやすさや乗り心地などを調べた。初めて乗るという人がほとんどで「スイッチを入れたとたん、スーッと軽くなる感覚にびっくりした」という声が上がった。
操縦のしやすさでは、サンヨーがやや振動を感じる、ハンドルの握りが少し短く感じるなどの声があった。またぎやすいU型フレームを採用しているため、乗り降りのしやすさはどれもスムーズ。ブレーキの使いやすさでは、ナショナル、サンヨーが自分の止まりたいところでちょうどよくとまれたが、ヤマハは思ったように止まらず緩やかな感じだった。ナショナル、サンヨーは信号待ちで止まっているときの安定性もよかった。ミヤタはやや重く支えにくかった。
横倒しになったとき、起こしやすいか調べた。普通の自転車よりやや重いが、多少重くてもバランスの良いナショナルは起こしやすい。これはバッテリーと駆動ユニットが中央部にある真中低重心設計になっているため。一方バッテリーがフロントバスケットの下にあるサンヨーは、前が重くバランスがとりにくかった。
バッテリーの扱いやすさ
バッテリーの着脱、充電、残量の確認のしやすさではサンヨーがベスト。ハンドル中央の手元スイッチ部で残量確認ができるのもよい。
消費者へのアドバイス
協会テスト室では「アシスト自転車は坂道でこそ威力を発揮する。乗ってみてはじめて感覚がつかめるので、購入の際はぜひ試乗してほしい。アシストの具合や車体の重さ、引き回しなどには差がある。以前より購入しやすい価格になってきたとはいえ、まだまだ高価なので、自分にあったものを選ぶようにしたい。またバッテリーには寿命があり、いずれ買い替えの必要が出てくるので価格を確認しておくとよい」とアドバイスしている。
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