今秋には、 大手国内自動車メーカー3社がセダン市場にそろい踏みする。 先行するホンダ 『エディックス』、 トヨタ 『マジェスタ』 に対し、 日産 『FUGA』 が追う体制となるが、 高級車市場最大の対抗馬は欧州車だ。 各車の優雅で力強いデザインやパワフルで低公害なエンジン、 室内のコンパクトで快適な空間など、 それぞれの特徴には国内市場にとらわれない日本車ならではの戦略が込められていると言える。 中でもホンダ車は全く新しい発想で、 上質で豊かな創造の空間の提案や低公害エンジンといった、 高級感を求める世代層に挑戦する内容となった。
Honda (本田技研工業/東京都港区・福井威夫取締役社長) は7月8日、
3席×2列の6座独立シート 「スリー・バイ・ツー」 を採用した新型ミニバン
『エディックス』 の販売を全国で始めた。 新型車は6座それぞれが独立シートで、
前後センターシートをロングスライドさせることによって、 横3人掛けのスタイルが実現
(V字シート)、 運転時の操作性や、 万一、 衝突時のエアバッグ距離も十分に確保した設計もされており、
例えば、 チャイルドシートの装着を中央座席にしながら左右のシートをはさみ、
3人掛けができるということも可能で、 これまでにない全く新しい発想が盛り込まれている。
今回の設計のポイントは、 室内左右のコンパクトなボディサイズ (1535mm)
と、 足下の余裕あるレイアウトが設計された時点で、 6人掛けまでのさまざまなレイアウトが楽しめることだ。
独立したシートの設置で、 より会話位置が交差しやすくなったことはもちろんのことだが、 使用しないシートを折りたたむことで、 積載スペースが最大で、 26インチMTBを3台まで積むことができる (例・前シートに3人が乗車、 後部シートを折りたたむ)。
また、 前後のセンターシートを倒せば、 サーフボードなどの長いものを置くことができ、 その場合でも4人が乗車できるレイアウトにすることが可能だ。 加えて、 視覚的な圧迫感の除去と上質な肌触りの良いシートは、 ホンダならではの快適な走りを追求した結果だ。
『エディックス』 の名前の由来は、 1〜6人までが 「楽しさ」 を思い思いに編集
(edit) することができる6 (six) 人乗りのミニバン。 ホンダらしい豊かな発想とネーミングでユーザーへの浸透を図る。
激戦が続くセダン市場には、 5日に発表したトヨタ自動車の最高級ステージ車
『クラウン・マジェスタ』 と今秋発売予定の日産自動車の最高級車 『フーガ
(FUGA)』 がそろう。
トヨタの 『マジェスタ』 はフルモデルチェンジを行い、 曲線美と力強い筋肉質なボディが一体となっているのが特徴で、 最高級グレードの風格が増し、 存在感では他車を圧倒する。 月産1000台とやや控え目だが、 価格帯でも欧州車し好の強い60歳代の世代に対し、 「じっくりと攻めたい」 (張富士夫取締役社長) という。
また、 日産の 『FUGA』 は旧セドリック/グロリアの統一車種で、 優雅さでは他車に負けておらず、 まさに、 各社の社運をかけた長い戦いがこれから続く。 欠陥問題などで揺れる国内自動車産業だが、 雇用の確保≠ニいう意味でも大きな役割を担っており、 各社の慎重な販売が続いている。
「消費者から 『信頼される・愛される』 車作りという原点にいかに近いかが、
勝敗の鍵を握るだろう」 と各社の開発担当者も口をそろえて語る。
|