日本消費経済新聞2023年2月25日号
電気料金値上げ申請へ消費者の疑問・意見
「燃料費高騰への対策、効率化の根拠は」
「電力会社の不祥事、公正な競争に疑念」
大手電力会社 10 社のうち、 7社が電気規制料金の値上げを申請している。 食品などの生活用品に加え、 今でも電気料金が上がっている中で、 値上げ幅はあまりに大きい。 電気料金の仕組みが複雑でわかりにくく、 ウクライナ侵攻による燃料費高騰を理由としているため消費者の声が上がりにくい中で、 消費者委員会や消費者庁の消費者団体への意見聴取で、 消費者視点の疑問や意見が集約されてきた。 燃料費高騰に対応する経営努力やコスト効率化が具体的に見えない、 燃料費高騰分をそのまま転嫁するのではなくできるだけ圧縮してほしい、 燃料費が下がった場合に電気料金が下がる仕組みを担保してほしいなどの声が上がっている。 大手電力会社によるカルテルや顧客情報の不正閲覧など、 電力会社の不祥事が相次いでいる状況下での値上げ申請に、 公正な競争がなされているのか疑念があるとして、 改善策を求める意見も出ている。(相川優子)