電気料金値上げ申請へ消費者の疑問・意見
「燃料費高騰への対策、効率化の根拠は」
「電力会社の不祥事、公正な競争に疑念」
大手電力会社 10 社のうち、 7社が電気規制料金の値上げを申請している。 食品などの生活用品に加え、 今でも電気料金が上がっている中で、 値上げ幅はあまりに大きい。 電気料金の仕組みが複雑でわかりにくく、 ウクライナ侵攻による燃料費高騰を理由としているため消費者の声が上がりにくい中で、 消費者委員会や消費者庁の消費者団体への意見聴取で、 消費者視点の疑問や意見が集約されてきた。 燃料費高騰に対応する経営努力やコスト効率化が具体的に見えない、 燃料費高騰分をそのまま転嫁するのではなくできるだけ圧縮してほしい、 燃料費が下がった場合に電気料金が下がる仕組みを担保してほしいなどの声が上がっている。 大手電力会社によるカルテルや顧客情報の不正閲覧など、 電力会社の不祥事が相次いでいる状況下での値上げ申請に、 公正な競争がなされているのか疑念があるとして、 改善策を求める意見も出ている。(相川優子)
コンサート座席で初の措置命令
SS席アリーナ表示でも、スタンド席
消費者庁は2月 16 日、 東京ドーム公演の SS 席を購入すればアリーナ席、 S 席を購入すれば1階スタンド席が確約されるような表示をしながら、 実際とは大きな乖離 (かいり) があったのは、 景品表示法の優良誤認に当たるとして、 ロックバンド 「L’Arc~en~Ciel (ラルク・アン・シエル)」 のコンサートチケット販売関連会社3社に、 再発防止を求める措置命令を出したと発表した。 コンサートの座席で措置命令が出るのは初めて。(相川優子)
第8回ACAP消費者志向活動表彰
大塚製薬など5社が受賞
公益社団法人消費者関連専門家会議 (ACAP) は2月7日、 ACAP 消費者志向活動表彰 「消費者志向活動章」 の表彰式を行った。 同表彰制度は企業や団体、 個人が行う活動のうち、 消費者志向経営の推進などの観点から称賛に値するものを表彰するもので、 今年で8回目。 ACAP と一般社団法人日本経済団体連合会 (経団連)、 消費者庁が主催する 「2023 消費者志向経営トップセミナー」 で受賞者に賞状が授与された。 今回は、 大塚製薬㈱による 「女性の健康に関するヘルスリテラシー向上への取り組み」 とグンゼ㈱の 「皮膚の様々な悩みを持つ人々の QOL を高める肌着の開発」、 ㈱トリドールホールディングスによる 「食を通じた社会貢献活動」 と明治安田生命保険の 「大切な人に、 感謝の気持ちをお届けする 『エピローグ・レター』」、 ユニ・チャーム㈱による 「紙おむつ再資源化に向けた取り組み」 の5社が選出された。(原田恵理)